迅速な下山の手段を考える・その5

懲りずに前回のつづき。

それにしても、たかだか自転車(のようなもの)とはいえ、世界は広い。
ヨーロッパの自転車(のようなもの)はすべからく日本に輸入されていると思ったが、こういうニッチなモノに関しては、すべてが日本に入ってきているわけじゃない。そして、日本国外の情報は英語圏が万能じゃない。そんなことを思い知らされる。

こうなると、自転車の製造に強い台湾・中国にしかないモノとかもたくさんあるんだろうな…と思う。そういえばかつて、台湾でしか売ってない台座をオークション代行で手に入れたことがあったっけ。もう6年も前だったか…。

もっかいまとめる。
BergmonchもMountainskyverも、そしてBACK C6も、下山の道具としては申し分ない。しかしこいつらは、むしろ下山を「楽しむ」ための道具であって、登山よりプライオリティが高いものの気がする。下るために登る、そんな感じだ。その証拠にただ単に「下る」だけではオーバースペックすぎる。BACK C6にいたってはカーボンフレームだし…(だから超高かったのだ!)。自分はただ、舗装が少し荒れた林道や、ちょいダートの道がすいすい下れればそれでいいのだ。

真に求めているものはまだ、みつからない。だから引き続き、探してみたのだ。
そして、今度こそ何かに辿りついた、やっぱりヤツはドイツ語で書かれていた…!!

とにもかくにも、説明はあとだ。細かいことはいいから、この動画を見て欲しい。

こいつは "Walk'n'Roll" と言うらしい。
動画のタイトルにもなっている「Walk'n'Roll - Multifunktionale Wanderstöcke.」は「多機能トレッキングポール」という意味のようだ。ドイツ語だけど、ドメインからすればオーストリア人が作ったものかも知れない。


(引用元:http://wackyboards.blogspot.jp/2009/09/no-animal-monster.html

最小限、登ってきた山道を下れるだけのスペック、背負うときの省スペースさ、フロントフォークをストックと共用するアイディアなど…「これぞ求めていたもの!」とでも言おうか。正直、この動画を見たときはめっちゃ興奮した。
動画元をたどっていくと、どうやらこれは売り物ではないらしく、ほぼ個人が自前で作ったものらしい。Google翻訳でサイトを無理やり読むと「**の発明コンテストで賞を」みたいなことが書いてあるのだが。

どっかで商品化してないのかなー。欲しいなー。

そう思って探してはみたものの、やっぱり買うことはできないようでちょっと残念。

ともあれ、自分が望んでいたもののカタチを、コンセプトとしてまとめあげ、世界の誰かがすでに実現していたことがとても嬉しい。やっぱりこういうの欲しいと思っていた人が俺以外にもいるんだ! っていう喜び。

でも、出来れば商品化までしておいて欲しかったな…そしたら俺、絶対輸入するのに。
でも実はまだあきらめてはいない。かつてBergmonchを見てMountainskyverを発見したように、世界のどこかでは似たようなモノを商品化しているところがあるかも知れない。
勇気がわいたところで、まだもうちょっと地道に探してみようと思う。もしそれでもみつからないなら…このくらいなら俺も頑張れば作れるんじゃね? って思ってしまったのはちょっとだけヒミツだ。

というわけで、5回にわたって引っ張ったこのネタはいったん終わり。
だけれども、まだまだこのテの模索は楽しく続けられそうだ。